20番(鈴木松蔵議員) 20番 鈴木松蔵です。私は、去る2月14日に行われた市長の平成14年度施政方針演説に対し、新政議員団を代表して質問をいたします。
  市長は、昨年8月に無投票当選という形で、多くの市民の期待を担って田中市政の2期目を迎えました。これは、1期4年間の実績が評価されたものであり、これを踏まえ、市長は自ら描くまちづくりの壮大なロマンを現実のものとすべく、時あたかも地方分権の本格化を迎え、分権の本質とも言うべき官民一体となってまちづくり組織の構築に向けて、市長の全身全霊を傾注して強いリーダーシップを期待するものであります。そこで、平成14年度の予算編成に際しての施政方針につき、何点かお伺いします。
  市長が施政方針の前段の「より開かれた市政を目指して」で述べられている「民主主義とは」に始まる行政法理論は、地方分権の根本となるもので、極めて重要な原理原則でもあります。これなくして行政と市民の協働の力、すなわち団体自治と住民自治の融合は存在いたしません。そして、その手法として庁内LANや電子市役所といったツールがありますが、市長も述べられているように、デジタルデバイド、情報格差の問題もあり、こうした原理原則こそ、生涯学習という手法で繰り返し市民に説明する責任があるものと思いますが、市長のお考えを伺います。
  また、施政方針にも関連していると思いますが、新年度を期して久喜市の行政機構の改革案が上程され、既に先議可決されました。そこで、今回組織改定に踏み切った最大の理由はどの辺にあるのか。改めてお伺いします。
  さて、市長も述べておられるように、日本経済を取り巻く経済環境の厳しさは米国の同時テロで予想以上の影響を受け、頼みとしたアメリカ経済も今なお低迷が続いています。これにIT不況やテロ後の世界経済の同時減速によって、国内外とも需要は激減の状態に陥りつつあり、我が国経済がバブル崩壊後に長期低迷を続けている背景には、不良債権問題のほか、内外の構造変化が進む中で経済社会のさまざまなシステムがうまく機能しなくなっています。このため、日本経済を活性化させ、我が国の持つ潜在力を発揮できる経済社会の枠組みづくりが求められ、14年度国の一般会計の歳入は81兆2,300億円、うち国債発行額30兆円以下との目標を掲げ、5兆円を削減しつつ重点分野に2兆円を配分するとの方針のもと、予算配分を少子高齢化の対応や科学技術の推進等に大胆にシフトし、特殊法人等への支出は1兆1,000億円を削減しました。その結果、14年度末の国、地方を合わせた長期債務残高が693兆円に達する見込みであるなど、我が国の財政はG7諸国で最悪の状況にあります。さらに、政府の公表した月例経済報告でも、景況感悪化は続いていると報じております。
  一方、埼玉県においても、新年度当初予算案の一般会計は1兆7,170億円で、今年度当初予算と比べて約750億円、約4.2%の減との見通しであります。県債発行額は2,530億円で過去最高額となり、県税収入が約5,860億円と、今年度当初予算より550億円少ない650億円の財源不足が見込まれる厳しい予算編成を迫られております。このような状況の中にあって、地方財政も悪化は避けられず、本市の財政運営もこれらの影響が懸念されるところでありますが、歳入の根幹であります市税は、個人所得の低迷、企業業績の悪化から、対前年比1.3%減の107億2,551万円、地方交付税は21.1%減の15億円、臨時財政対策債6億3,200万円、また恒久的減税による減収補てん措置としての地方特例交付金は対前年比2.4%減の4億1,000万円が計上されました。平成14年度予算は、一般会計203億600万円、対前年比0.0%増、特別会計135億4,370万円、対前年比0.8%増、水道事業会計30億4,325万円、対前年比9.1%増、厳しい財政事情にありながら、これだけの予算編成ができたのは、市長を初めとする当局の努力のたまものと感謝申し上げます。ご苦労さまでした。
  そこで、施政方針と平成14年度予算編成について伺います。歳入について。市税に特に意を配した点についてお伺いします。また、国、県の補助金導入について意を配した点について伺います。また、滞納、不納欠損について意を配した点についてお伺いいたします。
  次に、予算編成の手順と優先順位の決定について伺います。市長は、市長のまちづくりの考えが予算に反映されるよう独自の手法を採用されていると思いますが、それはいかなるものだったのでしょうか。また、部門ごとの優先順位、さらには福祉と土木など重要度の比較が難しい異部門間の優先順位の決定はどのように行い、配慮がなされたのでしょうか、お伺いします。
  本年度から初めて事業別予算を採用いたしました。事務事業評価の前段として必要なことと考えますが、この制度の特質、期待することをお示しください。施政方針や主要事業の概要を見ても、実に多くの事業が予算化されております。事業評価の対象は、700事業にも及ぶと言われております。さらに、市長要望も多岐にわたり限りなくありましょう。予算もあれにもこれにもとやれば総花的となり、めり張りや求心力を失っていくことになると思います。限られた予算、しかもやりたいことに対しては余りにも少ない予算です。1円もおろそかにできません。すべての予算措置は、一つの方向に向かっていることはわかりやすく理解されることが必要ではないでしょうか。単に総合振興計画にのっとってとか、あるいはまた抽象的なことでもなく、住民のだれにもわかりやすいものでなければなりません。知事は「安心と元気」を言っています。すべての予算が住民の安心と元気のために使われているというのはわかりやすいではないですか。市長のまちづくりの柱でもよいし、生き方の柱でもいい、わかりやすい目標を市民に示すのはどうでしょうか。お考えを伺います。
  循環型社会の構築に取り組む環境関連予算を大幅増にし、地域環境づくりに力を注いでいますが、市街地を流れる唯一の河川であります中落掘の浄化については、長年にわたりたび重なる質問がなされていますが、全く施策予算が当初予算に組まれていないのは大変残念であります。当市においては、下水道の整備が他自治体より先進的に整備され、家庭雑排水は直接下水処理場に流され処理されることから、河川の水そのものはある程度浄化されているものの、反面落とし水、すなわち流水が少ないため、河川の水量が少なく、水の流れそのものがなくなり、河川を汚している状態であります。この状態の解決策についても、水循環ということで、終末処理場から排水された処理水を上流にポンプアップして流す方法、また河川の中に河川敷をつくり、川幅を狭め水深を増す方法等既に施策提案もなされていますが、調査研究はなされていますか。また、春先から夏場にかけて用水の落水が多くなり、河川の水量が増えて河川が生き返ると思えば、下流域の田に水を引くということから、河川に堰をつくり、水の流れをとめてしまうため、死に水となってしまいます。このことについても質問がなされいますが、当局は、一部河川を掘り下げて取水するだけでは水量が足りないので、やむなく堰をつくり取水をしているとのことですが、現在どの程度掘り下げてありますか。調査した限りでは、掘り下げた形跡は見当たりません。河川は市の財産であります。何らかの施策をもって早急に河川水量増を図るべきと思いますが、見解を伺います。
  健康でやさしさあふれる福祉づくりの事業である老人福祉センター大規模改修工事について質問をいたします。平成14年度、15年度の2か年計画で当施設の改修工事が行われるということでありますが、近年の世代間の交流の減少並びに施設の多目的使用、有効利用による市民の満足度を上げ、また今回の市長によります「より開かれた市政をめざす」という施政方針等にかんがみ、当施設をより開かれたものにすることが市民への重要なサービスの一つであると考えます。公的施設の一つである老人福祉センターが改修されるに当たり、当施設が単に高齢者のためだけのものに終わってしまうことなく、貴重な施設がさらに有効に利用されるよう望むものであります。高齢者とともに子供たち、小学生、中学生などとの交流ができ、子供たちの思いやりの心をはぐくむなど広く市民に親しまれる施設にすべく、交流の場として複合的な要素を含んだ働きを持たせてはいかがと思います。公共施設の世代間交流のためにも、この機会に愛称をつけ、一般市民も気楽に立ち寄れる施設とすることも必要ではないかと思われますが、考えを伺います。
  個性をはぐくむ教育、文化づくりについて。いよいよ4月から週5日制の実施が始まります。週5日制への本筋、目的は、子供を家庭に返すことであります。家庭にあって、家庭における過ごし方、子供たちの役割を考え、果たすことです。付随して行政も諸施策を講ずると考えるものです。市長は、週5日制対応事業の実施や、いじめや不登校等の問題に対処するために、生徒指導委員会やふれあい相談員等による相談、指導体制の充実に努めると述べられましたが、具体的な週5日制対応事業としてどのような事業を考えておられるのか、伺います。
  大きな社会問題の一つとして、多発する子供や青少年による問題行動があり、そのたびに問われるのは教育の現状と今後のあり方の問題であります。もちろん新しい学習指導要領にもいろいろな試みが盛られてはいますが、これらは決して学校現場だけでは解決し得ない問題だと思います。家庭や地域が同時に機能するシステムを構築することが先決だと思います。そして、このシステムこそ、週休2日制の活用によるのが最善の策であると思います。なぜなら、学校、家庭、地域と異なる活動体が時には三者が、あるときには異なる組み合わせの二者、三つの組み合わせで、必要に応じ、子供も交えて行動や活動をすることができるのはこの日を除いてほかにはありません。そして、長いスパンで計画を策定し、官民挙げてその事業に取り組む、こうしたシステムが市内全域に行き渡って初めて効果があらわれるものと思います。その第1段階は学習です。新たに組織がえした生涯学習課があらゆるジャンルに呼びかけてシステムの構想を練り、それらを関連のPTAや区長会、婦人会、学校支援団体等によってさらに検証し、実施に移すといったプロセスが想定されます。このように、絶えず学校、家庭、地域と子供が連携し、無理のない楽しい学習、さらに知識より知恵をはぐくむ日常の生活を充実させる教育を大人も一緒になって学ぶシステムが確立すれば、子供にも家庭の、地域の、ひいては社会の一員であるという意識が醸成され、環境も教育も福祉も共助の心、ボランティア等も自然な形で生活の一部として体得でき、子供の人生観もおのずから確立されるものと思います。市長のご意見をお伺いします。
  心豊かな地域社会づくりについて。機構改革によって女性政策係が男女共同参画係に改められました。新たに女性の心の悩み相談事業を行うとのことですが、その概要をまずお伺いいたします。
  次に、ドメスティックバイオレンス、家庭内暴力のための相談事業を行うとのことですが、家庭内暴力はマスコミで報道されており、大きな社会問題となっており、中には悲惨な例もあるとされています。久喜市においてこのような問題に取り組むことは、健全な社会生活を守るためのものであり、市の姿勢を高く評価します。相談事業は、相談してすぐ解決するものもありますが、すぐ解決することは少ないようです。その場合、関係機関と連携することが必要となりますが、久喜市としてはどのような取り組みになるのでしょうか、伺います。
  次に、家庭内暴力防止の一つとして、相談だけでなく、それ以前の家庭暴力を起こさない環境づくりとして子供たちへの教育が重要と考えますが、それについて対応をお伺いします。
  中学生の海外派遣事業ですが、昨年オーストラリアのクインズランド州シャイヤにて行われました。今年度、平成14年度も計画されています。今年度の計画は、昨年度の成果、反省点、問題点などを踏まえてなされると思います。昨年度と今年度はどのように違うのか。本年度の進め方、方針について伺います。
  友好姉妹都市締結について。当局は、まず英語圏での締結に向けて進めているとのことですが、相手のあることです。いまだ締結に至っていないわけですが、本年度の取り組みはどの程度まで進めるのか、伺います。
  次に、緑のボランティア活動補助金について。久喜市緑の推進委員と緑化ボランティアの育成を考えているようですが、その位置づけ、両者の関係はどのように考えているのか。どのような活動をされる予定なのか、お伺いします。
  都市基盤づくりについて伺います。現在西停車場線の一部区間、市道210号線から中央公民館までの電線の地中化工事が行われております。西停車場線については、道路計画のころから電線地中化の意見、要望が多く寄せられておりました。道路完成、開通後になっての地中化工事は、県の事業とはいえ、事業費の二重投資になります。しかも、交通状況にも支障を来します。今後の都市計画道路の整備事業では、電線地中化を基本に計画を立て整備をされてはいかがでしょうか。また、生活道路の新設改良に当たっては、沿線住民の協力を願い、電柱の民地移設を進めるべきと思いますが、いかがでしょうか。
  昨年商工会と地元商店街の協力で愛宕通りの電柱の民地への移設事業が行われました。過去にも昭和57年から58年にかけて久喜市夏祭り電気通信回線整備事業が行われ、市電線関係事業所、夏祭り7保存会が一体となって電線の高架化と両側配線事業が進められ、電柱の民地への移設が行われたと聞いています。民地交渉にはそれぞれの地元の祭り保存会の役員が当たったそうです。道路行政の中で電柱の民地移設を市の総合的事業として行ってはいかがでしょうか、伺います。
  次に、車道と歩道との段差解消について伺います。現在の歩道は、ほとんどが車道より一段高くなっております。そのため、車の出入り口、車道との交差点部分は傾斜になります。歩行者、特に高齢者や障害者には歩きにくくなっております。前谷・五領線の一部、五領橋寄りで、フラット方式というのでしょうか、車道と歩道の高さを並行にして間を境界ブロックで仕切る工法がとられています。歩道をわざわざ高くして歩きにくくするよりも、歩道、車道、同じ高さのフラット方式がよいと思いますが、いかがでしょうか。今後予定される前谷・五領線の延長工事や西停車場線の延長工事、事業認可が決まった杉戸・久喜線の整備事業にもフラット方式の採用をお願いするものですが、いかがでしょうか。
  次に、活力と魅力に満ちた産業づくりでありますが、現在まで市でも積極的に農業の振興や商工業の発展に努めてまいりました。農業においては、消費者の皆さんが安心して食べられる減農薬有機栽培の農産物に関心が高まっています。近隣市町においても、地元の生産者は名前を明記して販売し、いわゆる顔の見える農産物が好評のようです。久喜市でも子供たちに安全な地元産の減農薬野菜を学校給食に取り入れていますが、今後は久喜市の農産物を直売する組織を立ち上げてまいりたいとのことですが、理想の直売方式とはどのように考えているのか、お伺いいたします。
  次に、商工業振興についてお伺いします。長引く不況により、商工業の前途は多難をきわめており、厳しい経済状況下で四苦八苦をしているのが現状です。市としても、そのような現況をとらえ、商工業の育成、支援に努力していることは評価しているところです。しかしながら、大型郊外店等の進出により地元商店街が苦戦しているのはご承知のとおりです。これらは、もちろん行政だけではなく、経営者のやる気、活気なくして解決するものではありません。市としては、商工会と連携を強化し、環境整備事業や活性化事業を促進し、商店街の活性化を図っていくとのことですが、具体的にはどのような考えなのか、お伺いします。
  次に、消費生活保護事業についてお伺いします。近年キャッチセールや電話勧誘によるトラブル等が多発していると言われています。市内のある主婦は、電話勧誘をお断りし、留守番電話にしたところ、脅迫まがいの伝言があり、それから電話に出るのが恐ろしくなったと話しておりました。もちろんこれは明らかな犯罪と思いますが、市としても消費生活相談というすばらしい市民サービスを実施していますので、多くの市民にPRし、周知徹底を行うべきと思いますが、どのようなお考えなのか、お伺いします。
  続いて、分権を生かした協働のまちづくりについてお伺いします。地方分権一括法が制定され、早くも3年が経過いたしました。久喜市においても分権に対応すべくあらゆる面で改革が進められ、多岐にわたる需要にこたえてきたことは評価されるものであります。今議会において審議されました部室設置条例の一部改正も機構を改革し、業務の充実強化を図るものであります。さらに機能を発揮するには、そこに従事する職員の質が問われます。人は、それぞれ職務には得意不得意な分野があります。新年度における人事は、得意な職務が生かされる人事の配置、そして得意な分野での職員研修こそ、機能が発揮でき、組織が充実されるものと思われますが、伺います。
  地方分権の時代に避けて通れないのが市町村合併であります。既に3市6町で構成する田園都市づくり協議会において協議が進められ、合併について、調査研究をした報告書が3月までにできるとのことであります。久喜市は、昭和29年に1町3村が合併し、さらには昭和46年に市制施行され、発展して今日の久喜市になりました。私は、現在の久喜市は県東北部の拠点都市と言うにふわさしい状態にあると認識しています。久喜市にはさまざまな問題がありますが、久喜市から一歩外に出て久喜市を見るとそれがわかります。一つには久喜市の位置です。二つ目には、交通の便がよい。三つ目には、都市基盤、駅前広場や大通りが整備されている、あるいはされつつあると。四つ目は、下水道はかなり整備されつつある。五つ目は、文化施設が整っている。文化会館、田園都市中核施設整備事業として国から補助金を受けたものです。総合体育館があります。平成16年の埼玉国体のバトミントン会場に予定されております。六つ目は、大学、県立高校4校があると。七つ目、土地区画整理事業などにより優良な住宅がある。八つ目は、他市町に比べて財政力がある。9番目には、ヨーカ堂など他市町村から買い物客が来るまちである。このように見ると、久喜市は県東北部の拠点都市にふさわしい状態にあると認識しています。このことを踏まえて、合併問題について対処すべきと考えています。市長はどう考えますか、伺います。
  久喜市にとって市町村合併は大きな問題であり、大切な合併であります。過去にあった新幹線久喜駅停車のように未来に悔いを残すことのないよう、慎重かつ積極的に対応すべき重大事業であります。久喜市議会において先日、合併に関する勉強会を結成することが決まっています。市長が申されているように、市民の理解と協力が大切であります。議会も勉強会を通じて最善の努力をしてまいりますが、市長としても新年度に向けた取り組み姿勢についてお伺いします。 
  平成14年度最大会派である新政議員団は、責任与党として市長を支え、まちづくりに全力を尽くしてまいります。
  以上で終わります。